MLGsとこれまでの取り組み

過去10年、マザーレイク21計画(琵琶湖総合保全整備計画)の進捗管理の一翼を担ってきたマザーレイクフォーラム運営委員会は、10年の活動を集大成し、石けん運動以来の “自治”と“連携”の精神を次世代に引き継ぐため、「琵琶湖版のSDGs」である「マザーレイクゴールズ(MLGs)」の検討を進めてきました。

本ページでは、MLGsの策定へと至るこれまでの取り組みについてご紹介します。

1. マザーレイクフォーラムの活動

マザーレイクフォーラムは、2011年に策定された滋賀県の「マザーレイク21計画(琵琶湖総合保全整備計画)<第2期改定版>」に基づき、多様な主体が集い新たな活動への展開を創り出す場として、また、同計画の進行管理および評価・提言を行う場として、設置されました。同フォーラムの運営もまた、県民・NPO・事業者・農林水産業従事者・専門家・行政などの多様な主体で構成された「マザーレイクフォーラム運営委員会」が担いました。

参考資料

1-1. マザーレイクフォーラムびわコミ会議

マザーレイクフォーラムでは、毎年夏に、琵琶湖に関わる多様な人たちが集まって話し合うマザーレイクフォーラムびわコミ会議(以下「びわコミ会議」と言います。)を開催してきました。

  開催日 開催テーマ 記録
第1回 平成24年3月25日 「マザーレイクフォーラム ~思いをつなぎ、命をつなぐ。母なる湖のもとに~」 配布資料

開催記録

第2回 平成24年9月16日 「さかなの旅、ふたたび ~取り戻そう、山・里・湖のつながり~」 配布資料

開催記録

第3回 平成25年8月31日 「水でつながる、人がつながる びわ湖の環」 配布資料

開催記録

第4回 平成26年8月23日 「つながったから、見えてきた!『マザーレイク』の新しいカタチ」 配布資料

開催記録

第5回 平成27年8月22日 「びわ湖はみんなの生き方を映す水鏡から「つながり」をどう広げ、どう活かす?~」 配布資料

開催記録

第6回 平成28年8月20日 「恵み 味わい 暮らし つなぐ」 配布資料

開催記録

第7回 平成29年8月26日 「びわ湖を活かし びわ湖と生きる」 配布資料

開催記録

第8回 平成30年8月26日 「『○○』からみたびわ湖」 配布資料

開催記録

第9回 令和元年8月31日  「びわ湖のこれまで、そしてこれから」 配布資料

開催記録

第10回 令和2年11月2日~

※令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインを主体に開催しました。

開催記録

びわコミ会議では、琵琶湖の現状を様々な指標で把握、共有するとともに、テーマに分かれて課題や活動について話し合いました。会議の最後には全員が「コミットメント(約束)」を掲げることになっており、テーマ別に話し合った結果と合わせて、琵琶湖のために自分たちができること=「びわ湖との約束」を毎年バージョンアップしてきました。

この、マザーレイクフォーラム10年の蓄積による「びわ湖との約束」が、MLGsの元となっています。

1-2. 寄付を生かした活動

マザーレイクフォーラムでは、企業・団体・個人の皆様からの寄付を募り、「企業とNPOなど、異なるセクター同士の効果的な連携・協働を進めるための支援活動」および「びわ湖流域の保全活動への県民の理解と協力を促進するための啓発活動」を行いました。
様々な方々から総額で4,370,373円をお寄せいただき、この寄付金を活用して挑戦的な取り組みを行うことができました。その経験と成果が、マザーレイクゴールズを構想する上での礎となりました。

参考資料

1-3. マザーレイクフォーラムの成果と課題

マザーレイクフォーラムでは10年間の活動を締めくくるにあたり、成果と実現できなかった課題の整理を行いました。その結果、成果として(1)多様な主体による進行管理の場を創出(2)つながりの拡大(3)市民主導による運営の継続(4)寄付金を活用した新たな活動の展開 が挙げられました。一方、(1)成果の反映が限定的(2)参加の裾野の拡大が不十分(3)地域活動との連携や展開が不十分という課題が挙げられました。
そしてこの課題を踏まえ、目指すびわ湖の”自治”と”連携”の実現に向けて、マザーレイクゴールズの構築が始まりました。

参考資料

2. マザーレイクゴールズができるまで

2-1. びわ湖との約束ハッシュタグキャンペーン

びわ湖に関わる人の思いをより広く集めるため、令和2年(2020年)7月1日から12月31日まで、「#びわことのやくそく」をつけてSNS上で琵琶湖への思いの投稿を呼びかける「#びわことのやくそくハッシュタグキャンペーン」を実施しました。

びわコミ会議版「びわ湖との約束」には、「ごみを拾う」「水をきれいにする」といった基本的なことが含まれていませんでした。これは、琵琶湖に関心の高い人が集うびわコミ会議では、基本的なことから一歩進んだ意見が出がちであることが理由と考えられます。

びわコミ会議版「びわ湖との約束」を「#びわことのやくそく ハッシュタグキャンペーン」が補完した形になりました。

参考リンク「#びわことのやくそく」

2-2. びわコミ会議2020ワークショップ

例年8月末に開催してきたびわコミ会議ですが、令和2年度(2020年度)は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインを主体とした開催になりました。

ワークショップの最後には参加者全員で「びわ湖との約束」を掲げました。

2-3. 素案の作成

びわコミ会議版「びわ湖との約束」、#びわことのやくそくハッシュタグキャンペーンやびわコミ会議2020ワークショップでいただいた約束、そして行政の各種施策を参考にしながら、MLGsの素案を作成しました。

素案は10のゴールでした。

2-4. MLGsつくろうワークショップ

10のゴールの素案を基に、幅広い方のご意見を伺うため、「MLGsつくろうワークショップ」を開催しました。

MLGsについて理解を深める非常に重要な場となりました。

MLGsつくろうワークショップの開催

【一般の方対象】:1/19および1/26 一般公募ワークショップ

【県職員対象】:1/28 県職員ワークショップ

【下流域の方対象】:1/30 琵琶湖淀川流域圏連携交流会ワークショップ

【大学生対象】:2/4 立命館大学学生ワークショップ

【企業・団体対象】:2/9 琵琶湖サポーターズネットワークワークショップ

MLGsつくろうワークショップの議論を経て、素案を修正したのがアジェンダに記載した13のゴールです。

2-5. 各種会議での検討

上記のワークショップ等のほか、MLGsについてはマザーレイクフォーラム運営委員会をはじめとする様々な場で検討してきました。

マザーレイクフォーラム運営委員会等での検討

  • マザーレイクフォーラム運営委員会 8回(平成30年10月、平成31年4月、令和元年7月・11月、令和2年3月・9月・12月令和3年3月)
  • マザーレイク21計画の今後のあり方検討ワーキング 10回(令和元年8月・11月<2回>・12月、令和2年2月・3月・4月・5月・6月<2回>)
  • ポスト・マザーレイク21計画に関する対話会 5回(令和2年9月<2回>、10月、11月、12月)
  • マザーレイク21計画学術フォーラム 2回(令和元年7月、令和2年7月)

琵琶湖保全再生推進本部での検討

  • ワーキンググループ会議 4回
  • 幹事会議 3回
  • 本部員会議 3回

県環境審議会琵琶湖総合保全部会における審議等

  • 令和元年11月 マザーレイク21計画のふりかえりと今後のあり方について
  • 令和2年 3月 (仮称)マザーレイクフレームワークの骨子イメージ(案)について
  • 令和2年 6月 (仮称)マザーレイクフレームワークの構築について
  • 令和2年11月 マザーレイクゴールズの推進について(案)

県議会(特別委員会)における審議

  • 令和元年12月 マザーレイク21計画のふりかえりと今後のあり方について
  • 令和2年 3月 マザーレイク21計画のふりかえりと(仮称)マザーレイクフレームワークの骨子イメージ(案)について
  • 令和2年 6月 (仮称)マザーレイクフレームワークの構築について
  • 令和3年 3月 マザーレイクゴールズの検討状況について

関係地方公共団体との意見交換

  • 県・市町琵琶湖保全再生計画推進会議    2回(令和2年4月、7月)
  • 琵琶湖保全再生に係る関係府県市担当者会議 1回(令和2年7月)