MLGsとは

マザーレイクゴールズ(Mother Lake Goals, MLGs)は、
「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会へ向けた目標(ゴール)です。
MLGsは、琵琶湖版のSDGsとして、2030年の環境と経済・社会活動をつなぐ健全な循環の構築に向け、
琵琶湖を切り口として独自に13のゴールを設定しています。

MLGsアジェンダ

「マザーレイクゴールズ(MLGs)アジェンダ」は、MLGsの目標やターゲット、指標のほか、基本理念や推進体制等を記載した提案文書です。

それぞれのゴールの具体的な目標や理念、MLGsそのものの策定経緯やコンセプトについてまとめています。ぜひご一読下さい。

MLGsアジェンダ(PDF)

MLGsアジェンダ(Word)

 

MLGsのあらまし

例年冬に琵琶湖北湖で見られる全層循環が、平成30年度(2018年度)冬季に観測史上初めて確認できず、翌年も2年連続で確認できませんでした。
地球温暖化の影響を受け、全層循環が未完了になる時がくることは環境省のシミュレーションにおいても予測されていましたが、それは2030年代と考えられていました。このように、気候危機は、最新の科学的知見の予測を超えて加速しています。
全層循環の未完了は、琵琶湖が流域に住む人々の暮らしを映す「鏡」であるのみならず、世界中の人々の生活によって引き起こされる地球規模の環境変化に開いた「窓」でもあることを示しています。琵琶湖の環境保全の取組は、単に一つの湖の環境を守るためのものではなく、地球規模で誰一人取り残さない持続可能な社会をつくるための取組と分かちがたいものとなっています。

琵琶湖は、常に人の暮らしと関わって存在してきました。「琵琶湖を切り口とした」とは、「環境と人の暮らしの関わりに着目した」と言い換えられます。私たちの設定したゴールが「Biwako Goals」ではなく「Mother Lake Goals」であるのは、自然環境としての琵琶湖だけではなく、山川里湖海のつながりと、そこにある人の営みまで含めた象徴としての琵琶湖=マザーレイクのための目標であるからです。
私たちは、MLGsによって、琵琶湖の環境を守ろうと呼びかけるだけではなく、琵琶湖に映し出され、象徴される私たちの暮らしを持続可能なものにするにはどうすればいいか、と問いかけたいと思います。

持続可能な社会を実現するための目標としては、SDGsがあります。SDGsは、国連が定めた世界規模の目標なので、日本で、とりわけ自分の地域での行動を考える時、随分遠いことのように感じられることもあります。
そこで、より多くの多様な主体が、琵琶湖を守るための自発的、主体的な取組を通じてSDGsをより自分ごととして捉えられるよう、SDGsと地域・現場の取組との間におく目標がMLGsです。
これをSDGsの達成の視点から見ると、琵琶湖を通じてSDGsをアクションまで落とし込む仕組みがMLGsであり、MLGsの取組はSDGsの達成に貢献するものと言えます。

滋賀や琵琶湖下流域の方々をはじめ、多くの人が、身近な地域のため、琵琶湖のために自主的に活動しています。それは、持続可能な世界の達成につながる小さくても大きな一歩ですが、そうした自分たちの活動とSDGsとのつながりを意識することは、あまりありません。
琵琶湖保全の協働のプラットフォームであったマザーレイクフォーラムの活動を基に作り上げられたMLGsは、琵琶湖を通じて自分たちの活動がSDGsにつながっていることを発見する仕組みであり、MLGsの取組は身近な現場の活動をエンパワーするものと言えます。