2024年9月6日、ピアザ淡海にて「MLGsみんなのBIWAKO会議/COP3」が開催されました。琵琶湖版のSDGs「マザーレイクゴールズ(MLGs)」策定から3年。今年度は、web配信の情報番組「びわモニ」とのコラボレーションによる初生配信が行われました。
MLGsに関わる人々が集い、MLGsのゴール達成状況を確認しあい、今後に向けて学びあう熱量の高い1日を、改めて振り返りご紹介します。
開会式〜滋賀県副知事による挨拶「MLGsをさらに前進」
「ミスターびわ湖」こと川本勇(ゆう)さんの声が会場に響き、大きな拍手に迎えられて登壇。タレント・滋賀医科大学生の粟岡里菜さんと共に、本イベントの司会進行を務めます。
勇さんは、本イベントを「びわ湖大好き人間が集まった勉強会であり、交流会」と称し「つながりをつくると共に、今のびわ湖の状況を掴んで帰っていただきたい」と熱い思いを述べました。
江島宏治副知事は、3年前に誕生したMLGsを一緒に育ててきた個人、企業、団体の協力に対する感謝の言葉を述べました。続いて、MLGsに関連する2つのトピックスとして「世界湖沼デーの提案」と来年滋賀県で開催される「国スポ・障スポ2025」におけるMLGs宣言を紹介。
国スポ・障スポ2025では、現在、再生素材100%のスタッフウェアやおもてなし広場でのリユース食器の使用を検討中とのこと。さすが環境県と思われる大会にしたいとの抱負と共に、「MLGsをさらに進め、びわ湖の美しい環境を健全な姿で次世代へ引き継いでいきたい」と開会の挨拶を締め括りました。
開催趣旨と共に「生活や事業のヒントを見つけるきっかけに」
今日の出会いを機に、生活・事業のヒントを見つけて欲しいと語る佐藤祐一さん
続いて、MLGs案内人代表で、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターに所属する佐藤祐一さんより、趣旨説明が行われました。MLGsは、「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会の実現を目指す目標(ゴール)であり「琵琶湖版のSDGs」。「琵琶湖は暮らしを映す鏡」「琵琶湖は地球環境を見通す窓」との言葉に頷く人が多数。
本日のプログラム紹介のあと、初の平日開催により、事業者の方の参加が増加したことに触れ「本イベントをコミュニケーションツールとして活用してもらいたい。つながりを見つけて、自分の生活または事業のヒントを見つけていただけたら嬉しい」とまとめられました。
MLGs 評価報告書「シン・びわ湖なう2024」
評価の主観や期待部分に対しては、ぜひツッコんで欲しいと語る金 再奎さん
続いて、学術フォーラムの琵琶湖環境科学研究センター総括研究員の金 再奎(キム ゼギュ)さんによる「シン・びわ湖なう2024」全体報告が行われました。学術フォーラム委員は、13名。ゴールごとに専門家1名が評価を担当します。さまざまな指標を設定し、学術的な観点に加え、主観や期待を含めた評価が特徴です。
13のゴールは、複雑に絡み合い影響し合うため、全体として目標に向かうために何が必要かを考えることが重要。金さんが担当するGoal7「びわ湖のためにも温室効果ガスの排出を減らそう」について説明が行われたのち、MLGsの「変えよう、あなたと私から」の通り、本日お集まりの方から少しでも変えていけたらと行動を促しました。
海水温だけでなく、湖の表層水温にも注目して欲しいと語る水野敏明さん
琵琶湖環境科学研究センター専門研究員 水野敏明さんは、Goal6「森川里湖海のつながりを健全に」を担当。琵琶湖流域における課題や2023年の気候変動、愛知川の表層水温による影響をわかりやすく解説。森や街の地下浸透を増やし、湧き水を豊富にすることが気候変動適応策となる可能性に触れ、発表をまとめました。
レジャーは量より質へ。出会いや体験を通じてびわ湖への愛着を増やしたいと語る谷口良一さん
Goal11「 びわ湖を楽しみ愛する人を増やそう」を担当するのは、マキノ自然観察俱楽部代表 谷口良一さんです。びわ湖を楽しむ人の数等のデータを紹介し、体験の創出に向けた現状の課題を解説。今後さらに効果を高めるための方法として、エコツーリズムやシガリズムの推進について触れました。
多くの企業がMLGsを応援!寄付報告・感謝状授与セレモニー
マザーレイクゴールズ推進委員会委員長である中村達也滋賀県琵琶湖環境部長より、感謝状が授与されました。感謝状には、びわ湖のヨシが使用されています。
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
総合渉外部 兵庫・京滋・奈良ゾーン マネジャー 岡本一雄さん(右)
【感謝状授与理由】
MLGs策定日の令和3年の「びわ湖の日」40周年を機に「滋賀県MLGs nanaco」を発行
カードの発行手数料および店舗での利用金額の一部を寄付
滋賀中央信用金庫
【感謝状授与理由】
令和4年4月より「しがちゅうしんMLGsローン」の取り扱いを開始
ローン実行金額の一部(0.1%にあたる金額)を寄付
奥井グループ
【感謝状授与理由】
令和6年7月、滋賀県、MLGsとのコラボのもとで滋賀県初のボクシング世界タイトルマッチイベントをプロデュース。MLGsの活動に寄付
レイラック滋賀FC
【感謝状授与理由】
Jリーグ入りを目指し日本フットボールリーグに参戦中
令和6年2月「2024年シーズンキックオフパーティ」においてMLGsへの賛同を表明し
主催試合のチケットを寄付
MLGs活動報告・分科会紹介
続いて、MLGs案内人幹事で滋賀県理事員(琵琶湖政策・MLGs推進担当)の三和 ‘COZY’ 伸彦さんによる「MLGs活動報告」が行われました。MLGsの推進状況として、賛同者数1,593者(令和5年度末)の発表やロゴマーク利用例、ワークショップ等を紹介。「鳥人間コンテスト2024」とMLGsのコラボについても触れました。
続いて3つの分科会について、各コーディネーターから内容の紹介が行われました。
テーマ1「MLGsの可能性~できそうなこといろいろ考えてみよう~」
滋賀県理事員(琵琶湖政策・MLGs推進担当) 三和 ‘COZY’ 伸彦さん
テーマ2「企業・事業者が取り組むプラごみ削減」
琵琶湖環境科学研究センター専門研究員 佐藤祐一さん
テーマ3「MLGsとネイチャーポジティブ経営」
滋賀県琵琶湖環境部 環境政策課 奥村 浩気さん
来場者の方は、興味のある分科会に参加できます。
びわ湖を思って踊ろう!「MLGs 体操」
びわ湖に関する知識を深めたところで、身体を動かすタイミング!ここで登場したのが、MLGs広報大使でフリースタイルスキー・モーグルの元日本代表、伊藤みきさん発案のMLGs体操です。
昨年のみんなのBIWAKO会議開催時には、妊娠中の伊藤さんでしたが、出産を終えた現在、お子さんは8ヶ月に。「勇さんの言葉『琵琶湖も人の成長と同じでどんどん進化する』が、心に沁みます」と笑顔で話します。
振付師の鈴村英理子さんは、勇さんからの「振付は難しかった?」の問いに対して「今回は、SNSやワークショップでアイデアを出していただいたなかから選んで振りをつけました。コミカルな振りを入れて馴染みやすいように作らせていただきました」と笑顔で説明。
世界4大ミスコンの一つ「ミス・アース・ジャパン」の2024年 ミスウォーター滋賀 中川歩美さん、2021年ミセスグローバルアース滋賀グランプリ高坂知映さん、エニタイムフィットネススタッフのみなさんも一緒にMLGs 体操!
「ビワマスになる」「貝をつくる」「ゴミを拾う」など、楽しい振付が入っているMLGs体操。会場全体があたたかく楽しい雰囲気に包まれていました。
本記事で紹介しきれなかった内容につきましては、配信動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=eD2BQzyiKts