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グローバルユースと考える持続可能な湖沼管理〜Sustainable Lake Management(SLM)Week〜参加レポート

こんにちは。

MLGsライターの大久保樹(立命館大学3年・NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA))です。

グローバルユースと考える持続可能な湖沼管理〜Sustainable Lake Management(SLM)Week〜(以下SLM Week)に参加しました。

持続可能な湖沼管理:Sustainable Lake Management (SLM)とは

『持続可能な湖沼管理:Sustainable Lake Management (SLM)』は、2022 年の国連環境総会での決議以降、国際的に活動が活発化しており、2023 年の国連水会議では『世界湖沼デー』の創設が提案され、湖沼の重要性が強調されました。

今回、9月25日(水)~28日(土)の4日間、ユースネットワークの発展と持続可能な湖沼管理推進のため、『グローバルユースと考える持続可能な湖沼管理〜Sustainable Lake Management (SLM) Week〜』が国際湖沼環境委員会(滋賀県草津市)主催で開催され、IVUSAより学生3名、卒業生1名が参加しました。

グローバルユースメンバーとして、メキシコ、オーストラリア、フィリピン、ハンガリー、ウガンダ、日本より14名が集まり、各国の湖沼環境の取組み紹介、琵琶湖博物館、エコツーリズム、ごみアプリ活用など、多様な議論、フィールドワークが行われました。

 自己紹介の様子


各国の取組み紹介

外輪汽船で琵琶湖クルーズ

IVUSAは25日(水)のプログラムを担当させていただき、明治時代に琵琶湖の湖上水運の主役であった「一番丸」を復元した外輪汽船に乗船して、琵琶湖クルーズを行いました。

オオバナの活動紹介
クイズカード
クイズ大会の様子
優勝者との写真

 琵琶湖クルーズでは、赤野井湾でのオオバナミズキンバイ除去活動の紹介、また烏丸半島、琵琶湖大橋、えり漁など観光スポットに関連したクイズ大会を行い、各国の方々に楽しみながらIVUSAの活動や琵琶湖について知っていただきました。

その後、守山市立図書館に移動し、認定NPO法人びわこ豊穣の郷の活動に参加する子どもたち、「目田レンジャー」による目田川清掃、生き物の棲みやすい環境づくりについての発表を聞きました。各国のユースの方々にとっても、子どもたちの環境保全活動にとても関心を持っていただき、沢山の質疑応答が交わされました。

目田レンジャーの発表
 目田レンジャーの質疑応答
 集合写真

持続可能な湖沼管理の推進:共に創る未来

28日(土)にはSLMフォーラム“持続可能な湖沼管理の推進:共に創る未来”が開催され、持続可能な湖沼管理に向けて、各国のユース参加者の研究や環境保全活動、知見を世界に発信しました。

第一部では、2025年7月の第20回世界湖沼会議(WLC20)開催地のオーストラリアをはじめ、インドネシア、メキシコ、米国、環境省、滋賀県、たねやCLUB HARIEより6か国8名の湖沼専門家等が、「水源から海へ」や「人材育成」、「世界湖沼デー」をテーマに議論が展開されました。

また、第二部では、司会の立命館大学の窪園真那様より“ユースの活動を持続可能にするために“の発表から始まり、各国のグローバルユースメンバーより若さ溢れる環境保全活動が発信され、ユースの参画と「世界湖沼デー」制定に向けた賛同の呼びかけが行われました。

窪園さんの司会

IVUSAからは、今年の夏に滋賀県高島市で実施した琵琶湖外来水生植物除去大作戦2024での活動成果を紹介しながら、大学生の若いパワー溢れる除去活動と地元の行政や陸上自衛隊、漁師の方々と連携しながら外来水生植物問題に取り組んでいる姿勢を世界のユースの方々に共有しました。

IVUSAの発表の様子

そして、SLMフォーラムの最後には、本Weekのファシリテーターを務めたアメリカ・シカゴ出身のステファニーさんより、来年7月にオーストラリアで開催される第20回世界湖沼会議、世界湖沼デーに向けての提言などがあり、「互いに協力してきましょう。琵琶湖の近くで活動する若者たちとの交流から得たインスピレーションを胸に、皆さんと共に前進し、健康な湖のための継続的な行動を共に行っていきましょう」とのメッセージがあり、SLM Weekは閉幕しました。

SLMWeek〜を通して

今回、SLMWeek〜を通して、海外のユースの方が取り組んでいる環境問題や研究、活動を知ることで自分自身の視野が広がるとともに、他国でも水不足、水質、外来種、財政など同様の課題に直面していることも解り、意見を交換し合うことが今後の活動に対してもいい刺激になりました。

しかし、英語で意見を発信することや会話する上で意思疎通が思うようにいかず、もっと出来たはずの意見交換が不完全燃焼に終わりました。そのため、来年の世界湖沼会議にむけての言語学習のモチベーションに繋がりました。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださった公益財団法人国際湖沼環境委員会(ILEC)の皆様に深く御礼申し上げます。

クルーズでの集合写真