こんにちは!
MLGs学生ライターの佐藤彩香(立命館大学)です!今回は、リニューアルした琵琶湖博物館についてお伝えします。
屋外を散策
琵琶湖博物館に入る前に、琵琶湖博物館の屋外エリアを散策しました。琵琶湖博物館といえば室内の展示のイメージですが、屋外では肌で琵琶湖の自然を感じることができます。
まず、太古の森エリアに入ると、メタセコイヤの木を発見しました。冬のメタセコイヤには葉がなく、とても新鮮な感じでした。植えてあるメタセコイヤは原種であり、琵琶湖にゾウがいた約180万年前の森(太古の森)が再現されています。
その先を進んで行くと趣のある建物がありました。この建物は、田んぼや藁編み体験などのイベントが行われている体験工房です。とても風情がある場所で、一昔前に戻ったような感覚に陥ります。
そして、樹冠トレイル、展望デッキがあります。樹冠トレイルには、成安造形大学の学生が制作した生物のオブジェが設置されています。
ここは何と言っても見晴らしが良いです!晴れていたので対岸の山々まで綺麗に見えました!また、木を間近で観察することができ、木に留まっている鳥の気分が少し味わえた気がします。冬の時期は中々生物は見られませんでしたが、またこれから四季折々、色々な生物が見られるそうです。中には、たぬきなどのあまり出会えない動物もいるようで!? ぜひ、観察してみてください!
圧巻の展示!A展示室へ!
室内展示の始めは、A展示室に行きました!A展示室では、「湖の400万年と私たち〜変わり続ける琵琶湖〜」というテーマで、琵琶湖の成り立ちや歴史について学ぶことができます。
この展示室では、実際の足跡化石が見れたり、地層の仕組みを体感することができたり、映像でわかりやすく知ることができます。展示方法がとてもユニークで、琵琶湖の成り立ちを楽しく学ぶことができました。中には、調査の様子をゲームにしたコーナーもあります。挑戦すると意外と難しかったので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください。
あとなんといっても、巨大なゾウが印象的でした。展示室の中でもひときわ存在感を放ち、圧倒されました。
あの頃を思い出しながら休憩
A展示室とB展示室の間には一息つける休憩スペースがあります。滋賀県の小学校では恒例行事である「うみのこ」。あの頃を思い出しながら、ほっこり休憩できます。
休憩スペースには、うみのこの展示と滋賀県の小学校の校旗が飾られており、私も、自分の出身小学校の校旗を探してみました!滋賀県出身の方、休憩の際にはぜひ探してみてください!
昔にタイムスリップ!?B展示室
次に、大きな龍が出迎えてくれる、B展示室を見学しました。B展示室では、「湖の2万年と私たち〜自然と暮らしの歴史〜」というテーマで、人の暮らしの変化を見ることができます。この展示室ではフォトスポットを発見しました!展示を見るだけではなく、なりきることができて、思い出に残すことができます。
また、人々の暮らしを表した小さな模型の展示には、モニターがついていて、模型の人たちが何をしているのかより詳しくみることができます。漁の展示のコーナーでは、今の生活にも残る漁もあれば、こんな漁の仕方があったんだというものまでたくさんの発見があります。
さらに進むと、大きな丸子船があります。これは、実物大のものが博物館まで運ばれて展示されていて、職人さんの光る技術を間近で見ることができました。さらに、VRコーナーでは、実際に丸子船が動いている様子も見ることができました。他にも様々な仕掛けがあるので、実際の様子を想像しながら、自然と暮らしの歴史を感じてみてください。
生き物と生活の知恵が溢れる!C展示室
C展示室は、入口の床に広がる滋賀県の地図が印象的です。自分の家はここら辺!というのを探したことがある方も多いのではないでしょうか。
よく見るとこの地図は少し古いものなのに、全然色落ちがしていません。実は、この地図、プリントではなく、床のタイルの陶器に色付けされているそうです!オープン当時から変わらず人々を楽しませてきた地図には実はこんな秘密がありました。
C展示室は「湖のいまと私たち〜水の生き物と暮らし〜」というテーマで、実際の自然を再現したコーナーが設置されています。先日の記事でヨシ刈りについてお話しましたが、実際に刈られたヨシがどのように使われているのかについてや、ヨシの役割について学ぶことができました。カヤネズミのコーナーでは、運が良ければ動いているところを見ることができるそうなのですが、残念ながら今回はかやねずみが見つけられませんでした。他にも、ナゴヤダルマガエルやカメなど様々な生物が展示室にいます。
暮らしの展示では、古民家の展示があります。実はこの建物は彦根市に実際に建っていた家を移築しているもので、水洗い場で本物の鯉が泳いでいるなど当時の暮らしをリアルに再現しています。実際に当時の家では、水場で洗った食器などについていた食べカスで鯉を飼っていて、その鯉を祝い事の時などに食べるという文化があったそうです。他にも、灰を洗濯に利用するなど、生活の知恵をたくさん発見しました。
生き物コレクションのコーナーでは、生物の実物標本が展示されています。とてもリアルでドキドキしました。生き物の顔を見てみるコーナーでは、中々見ることのできない生物の顔が!意外な生物の顔を見ることができてとても面白かったです。
滋賀県でここだけ!水族展示室
水族展示室は、滋賀県唯一の水族館です。なんといっても、トンネル水槽が印象的で、間近で生物が泳いでいる様子をみることができます。また、水族展示室にはアザラシまでいます。琵琶湖にアザラシ?と疑問に思われるかもしれませんが、実は海外の湖には、アザラシがいるところがあるそうで、そんな海外の湖の生物を見れるコーナーもあります。海外にはこんな生物も!こんな色の魚も!様々な発見があるので、ぜひ琵琶湖との比較も楽しんでみてください。
私はこれまでにも琵琶湖博物館を訪れたことがあるのですが、水族展示室を見ていると、以前来た時と少し様子が違うような感じがしました。実は、水族展示室も季節によって展示を工夫されていて、違う魚がいたり、魚の様子が違ったりするようです。今回私たちが行ったときには、子育てしている魚や稚魚をみることができました。
Q&A
ここからは、琵琶湖博物館を訪れて疑問に思ったことを博物館の学芸員さんに質問させていただいたので、そこからの発見をお伝えします。
博物館だけではない!琵琶湖博物館の発信活動
琵琶湖博物館では、HPやSNSを用いて、琵琶湖博物館の様子や、学芸員さんの研究についての発信活動が行われています。SNSでは、Twitter、Instagram、Facebook、YouTubeの各特性を活かした発信活動を行っています。YouTubeは、今年リニューアルされ、「びわこのちからチャンネル」では、博物館外での学芸員の活動を紹介しています。博物館は単に建物で運営しているのではなく、学芸員の研究成果によって展示が完成されるということを知ってもらうためにYouTube活動を進めています。ちなみに学芸員は現在29人いるそうです!
博物館の未来像
「博物館」というと勉強する場所というイメージが強く、学校の校外学習でいくところ、勉強好きじゃないから行かない、という印象がある人も多いと思います。しかし、一度訪れてもらうと気軽に楽しむことができるのが琵琶湖博物館です。デートでも、友達との遊び場としても、「日常の場所」として使ってもらえる博物館を目指しています。
琵琶湖博物館に行こう!
琵琶湖博物館には、子どもから大人まで楽しめるたくさんの仕掛けがあります。知れば知るほど面白い琵琶湖の魅力がつまった博物館です!琵琶湖博物館に行ったことはないという方はもちろん、琵琶湖博物館に行ったことがある方も、進化した琵琶湖博物館、四季で違う博物館を見ることができるので、ぜひ琵琶湖博物館に行ってみてください!
取材後記
私は何度か琵琶湖博物館を訪れたことがありましたが、今回の見学で新たな博物館の一面や季節で変わる展示について知ることができました。
また、琵琶湖博物館に質問に応えていただき、見学だけでは見えない裏側や想いを知ることができました。今回の取材を通じて、さらに琵琶湖のことを知り、琵琶湖が好きになりました。ありがとうございました。