こんにちは。
学生ライターの佐藤 彩香(立命館大学)です。
今回は、10月9日(日)に、長浜市西浅井町で行われた「山・里・びわ湖を感じる西浅井エコ体験」に参加した様子をお伝えします。
この取り組みは、ONESLASH / RICE IS COMEDYが主催し、マザーレイクゴールズ推進委員会の共催で開催されました。
当日は、空模様が心配されましたが、地元の子どもたち・高校生を始め、約40名が参加し、無事実施することができました。
宝探し稲刈り
最初に、収穫の時期を迎えたお米「いのちの壱」の稲刈り体験を行いました。
体験を始める前に、まさやさん(中筋 雅也さん / RICE IS COMEDY)よりご挨拶と稲刈りの説明をしていただきました。
「この稲の一房でご飯一杯がたべられます。自分たちが刈り取るのは、誰かが食べるもの。丁寧に刈り取っていきましょう。」
このお話が私にとってはとても印象的で、食を届ける生産現場の想いを感じることができました。
今回は、田んぼの中に宝物が隠れているというユニークな仕掛けも準備していただきました。子どもたちは丁寧に稲を刈り取りながらも、目を輝かせながら宝探しを楽しんでいました。ちなみに、私は一個も見つけられなかったです。涙
さらに、今回はコンバインに乗っての稲刈りも体験させていただきました。コンバインは、刈り取りと脱穀(もみと藁を分けること)を同時に行うことができます。なかなかまっすぐ稲を刈り取ることは難しかったのですが、実際の生産現場の作業を体験することができました。
田植え中には小さな生き物との出会いも!
ゲリラ炊飯&お宝大抽選会
稲刈りを終えた後は、お待ちかねの昼食の時間です!今回は「コシヒカリ」と「いのちの壱」を食べ比べました!子どもたちも「こっちの方が美味しい!」など味わいながら楽しくご飯を食べていました。
また、昼食の後には、田んぼで見つけたお宝の抽選発表が行われました!全ての中身が当たりではなく、ハズレや様々なサプライズがあり、ドキドキの抽選会となりました!お米が当たった人もいれば、まさやさんの熱い歌のプレゼントが当たった人もいて、抽選会は大盛り上がりでした。
私のように1つも見つけられなかった人にも、たくさんお宝を見つけた子どもたちがお宝をわけてくれました!子どもたちの優しさに感謝です。
環境について考える
昼食後、「ライダーハウス日本何周」に移動し、午後のプログラムが始まりました。
まずは、株式会社バイオマスレジンホールディングスの磯井さんより、西浅井で取り組まれているライスレジンのことについてお話いただきました。
ライスレジンは、使えない・捨てられるお米を原料に使ったプラスチックのことです。しかし、全てのお米がプラスチックの原料となるわけではなく、ある程度強くて太い丈夫なお米をつくっていく必要があります。現在では、福島原発で耕作放棄地になった土地などで資源用米をつくる取り組みが始まっているそうです。
お話の際には、ライスレジンを使った製品を見せていただきました。子ども用品としての用途が開拓されており、優しい肌触りが印象的でした。
お話のあと、このライスレジンを使用したMLGsゴミ袋でマイクロプラスチックのビーチ・クリーンを行う予定でしたが、あいにくの雨模様。近くの琵琶湖岸で5分程度、マイクロプラスチックを拾った後、ライダーハウスに戻り、拾ったマイクロプラスチックの観察会を行いました。
マイクロプラスチックの観察では、琵琶湖環境科学研究センターの佐藤祐一さんより、顕微鏡での観察とマイクロプラスチックについてのお話をしていただきました。5分程度の短い時間の採取活動でしたが、多くのマイクロプラスチックが見つかりました。カラフルなものが多いのが印象的でした。
マイクロプラスチックとは5mm以下のプラスチックのことで、もともと5mm以下の一次マイクロプラスチックと、製品などが分解されてできた二次マイクロプラスチックに分けることができるそうです。今回は、発泡スチロールや人工芝、何かのプラスチック製品などが微細化されたマイクロプラスチックが多いのではないかと推測されていましたが、顕微鏡だけで成分まで見ることは難しいとのことです。
今回拾ったマイクロプラスチックはほんの一部です。現在わかっているだけで、プラスチックは数μmまで分解されます。また、マイクロプラスチックは水を浮遊している間に植物性のものなどが付着して沈んでしまいます。私たちの見えないところにもマイクロプラスチックは存在しています。マイクロプラスチックによる生き物や人体への影響は未解明の部分も多いとのことでしたが、今後影響を与える可能性はあるので、今からプラスチックのあり方について、考えていく必要があるのではないかと感じました。ちなみに、不織布マスクもプラスチックなので、野外に捨てられるといずれマイクロプラスチックになっていきます。
私は、マイクロプラスチックの詳細を初めて知りましたが、皆さんはどうでしょうか?
取材後記
今回の体験を通じて、現場を見て体験することの大切さ、それを伝えていくことの必要性を考えることができました。お米をつくることへの想いやマイクロプラスチックの現状など、現場で見て感じて触れることで、自分自身、考えることも多かったです。また、子どもたちが参加している姿を見て、農業の楽しさや社会課題の現状を伝えていきたいと思いました。小さいころからの体験が、やがて未来をつくっていくのではと感じました。
運営の皆様、ご参加くださった皆様ありがとうございました!