こんにちは。学生ライターの浅田竣介(龍谷大学)です。
9月に休暇村 近江八幡で行われた「そこの君!一緒にうみをつくるかい?」のイベントを主催され、10月に開催された「第15回淡海の川づくりフォーラム」でもMLGs賞を受賞された「海をつくる会 名古屋支部」の藤本さんにインタビューを行いました。
▼9月の「そこの君!一緒にうみをつくるかい?」イベント詳細はこちら▼
海をつくる会名古屋支部とは?
海をつくる会自体は、1981(昭和56)年 横浜の観光名所「山下公園」前の海底清掃を機会に生まれたボランティア市民団体です。名古屋支部は、約5年前に琵琶湖の湖底を清掃するために立ち上げられました。
メンバーは愛知を中心に、大阪や奈良、福井の方もいらっしゃるそうですが、滋賀県民は3名程で、「もっと滋賀県民の方に活動を知って、参加して欲しい」とおっしゃっていました。
ダイバーばかりの会ではない!
湖底清掃と聞いて、ダイバーの方しか活躍できないのでは?と思っていたら、「そんなことはないんです!ノンダイバーでも活躍の場が沢山あります!」と藤本さん。湖底に沈むゴミは非常に重たく、船や陸からロープで引っ張って引き上げるため、ダイビングが出来なくても湖底清掃に参加できます。
また、活動は清掃中心ではあるけれど、集めたゴミを計量・分別したり、「琵琶湖のために何ができるのか」を考えて各地で発表や報告の場にも積極的に参加されたり、様々なイベントを企画されています。
9月のイベントの際は、ダイバーとの記念撮影や、ダイバーのタンク・回収したゴミ写真展示なども行っておられました。
湖底のゴミってどんなもの?
ダイバーが回収するゴミの中で多いのは、たつべ篭やルアーなど、漁や釣りで出たゴミだそう。
昭和時代の空き缶のゴミが昨日捨てられたかのような綺麗な状態で発見されるのは、淡水である琵琶湖ならでは。悲しいのは、バーベキュー用の網やトング、パソコンなど、ウッカリ落としてしまうはずのないゴミたち。
土嚢やロープ、打ち上げ花火の後のゴミなども、落ちたままずっと残ることを考えて素材を見直してもらうなどできないのかなと話す藤本さん。必要でなくなり外された桟橋が、湖底では杭が残ったまま、ということもあるそうです。
ゴミ拾いを学ぶ?
9月に行われたイベントで、一般の参加者と一緒に湖岸清掃をしたとき、海をつくる会では回収しないような木の枝や、魚の骨(死骸)等も多く回収されており、子供たちへ自然な物と人工的な物の分別方法から教えてあげないといけないのではと感じたそうです。
そのような情報配信や、多くの滋賀県民の方に知っていただくようなイベントを今後も考えていきたいとおっしゃっていました。
取材後記
藤本さんへのインタビューを通して、一度琵琶湖に落ちてしまったゴミは、消えてなくならない、ずっと湖底に残ったままということを意識して生活しないといけないと改めて感じました。
琵琶湖や環境のために何か行動するというのは、少しハードルが高いという方も、ぜひこの琵琶湖の湖底のゴミの事実を知り、きちんとゴミを処理するところからでも意識してみませんか?
泳ぎの得意な方、ダイビングが出来る方はぜひ、海をつくる会の湖底清掃に参加してみてください!