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みんなでつくる「健康しが」

こんにちは。

MLGsライターの豊田真彩(立命館大学3回生)です。

滋賀県では、個人の生活の質を向上させる「健康なひとづくり」とあらゆる世代の健やかな暮らしを支える社会環境の質を向上させる「健康なまちづくり」を掲げて、県民の健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指した取り組みを推進しています。

今回の学生ライターによる記事では、滋賀県庁で「健康しが」の取り組みを推進している健康しが企画室の皆さんに、MLGs体操も踏まえて、滋賀県の健康づくりについてお話を伺いました。

「健康なひとづくり」と「健康なまちづくり」

滋賀県では、生涯を通じた健康づくりの取り組みにより、すべての人がいつまでもその人らしく活躍し、地域社会の支え合いにより心身の健康が保持増進されることを目指して、2018年に「健康いきいき21-健康しが推進プラン-(第2次)」を改定しました。

滋賀県では多様な主体が連携しながら、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指し、「健康な人づくり」と「健康なまちづくり」を核とした取り組みを進めています・

①健康なひとづくり
食生活、運動・身体活動、飲酒・喫煙などによる「健康増進」と、「生活習慣病の発症予防と重症化予防」

②健康なまちづくり
「健康を支援する住民活動の推進」と「健康を支援する社会環境整備」

みんなでつくる「健康しが」

石けん運動をはじめ、琵琶湖の環境保全のための住民運動が盛んな滋賀県。住民同士の繋がりによって地域の課題を解決してきた歴史があります。

「健康いきいき21-健康しが推進プラン-」にも「みんなでつくる」というキーワードが取り入れられました。これは、一人ひとりの健康づくりへの取り組みだけではなく、地域・社会として健康を目指す環境づくりをしていこうということです。

そこで、平成30年10月に設立されたのが「健康しが」共創会議です。企業・NPO・地域団体・自治体・大学などさまざまな団体が出会い、意見交換や情報交換を通じて交流し、協力関係を構築することで、県民の健康づくりにつながる活動が創出されることを目的としています。

「環境保全においても健康増進においても多様な主体同士がつながり、取り組みを推進していこうという気風は共通すると考えられます。例えば、昨年11月に立命館大学で開催されたBKCウェルカムデーでは、地域のさまざまな団体が出展し、多くの近隣住民の方々が来場されました。『健康しが』としてもブースを出展し、まさに市民・大学・行政の共創によるイベントとなりました。」

また、令和3年度に開催した第10回「健康しが」共創会議では、コロナ禍を経て、改めて「滋賀らしい健康」とは何かを考える機会となりました。そこで行われた意見交換の内容をもとに、「滋賀らしい健康」に関連する要素をまとめたのがこのマンダラシートです。

これまでの健康づくりで主に取り組んできた分野だけではなく、このマンダラシートにより琵琶湖をはじめとする自然環境や県民性、伝統文化とのつながりなどにも「健康づくり」のヒントが広がりました。それだけではなく、このマンダラシートに詰まっている滋賀らしい要素を掛け合わせることによって、より多様な主体による「滋賀らしい」健康づくりのアイデアが生まれることが期待されます。

令和4年度に開催した「健康しが」共創会議では、このマンダラシートを使って、それぞれの団体の取り組んでいる「食」「運動」「こころ」といった要素を見える化し、お互いの強みとなる要素を掛け合わせて新しい取り組みができないかという視点で意見交換を行いました。

琵琶湖を身体で表現する「MLGs体操」

マザーレイクゴールズをからだで表現する体操「MLGs体操」。「MLGs体操で体温をあげて、暖房温度をさげよう!汗を書いて冷房温度をあげよう!」をコンセプトにゴール7「びわ湖のためにも温室効果ガスの排出を減らそう」の達成を目指しています。

実は、健康しが企画室をはじめ、「健康しが」共創会議参画団体も「MLGs体操」と連携しています。
健康しがの視点から見た「MLGs体操」の魅力や可能性について、

「運動(体操)×自然環境(MLGs)は相性が良いです。琵琶湖は滋賀県の中でも関心の高いトピックだと思いますので、『健康しが』の関係者でもMLGsの皆さんと一緒に取り組みをしていきたいと思っていました。先日2月18日には、イオンモール草津で開催した『健康しが』のイベントにおいてMLGs体操をステージで披露していただき、とても好評だったので、今後も継続して連携できればと思っています。」

また、健康とMLGsという違うテーマで関わっているそれぞれの団体や企業に声をかけて活動の輪を広げられるのもMLGsと「健康しが」がコラボするメリットだと教えてくださいました。

「健康しが」のこれから

令和5年3月現在、「健康しが」共創会議への参画団体は220を超えています。そして「健康しが」共創会議では、さまざまな団体が出会うことで新しい活動を創出する機会にもなっています。

「今後は活動している団体の発掘も行っていきたいです。特に、健康とは思わずに健康にもつながるような活動をされている団体にもっと参加していただけるとより活動が広がっていくと思っています。」

また、団体だけではなく県民へのPRも行っており、健康しがポータルサイトでは、健康に関する情報を発信しています。知らず知らずのうちに楽しんで参加できることが実は健康づくりのきっかけになるような内容を心がけています。

また、年代層を意識した発信を心がけており、今後は、今あまり健康に関心のない人、特に若い人にも、どのようにすれば楽しみながら健康づくりに参加してもらえるか、当事者である学生・若者の意見を取り入れながらSNSなどを積極的に活用していきたいとのことです。

さらに、活動の広がりという面では、参加人数や団体だけではなく、さまざまな属性の多様な人が参加してくれたかどうかという視点で効果を測っていきたいと今後の展望を語ってくださいました。

「健康しが」共創会議の参画団体は随時募集しています。また、県民向けの情報も随時更新されており、イベント情報なども掲載されているので、滋賀県の健康づくりに興味を持ってくださった方はぜひ一度健康しがポータルサイトをご覧ください。