MLGsニュース

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第3弾(マザーレイクニュース)

NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、学生ライターの小島侑也(同志社大学2年)です。

私たちは琵琶湖版のSDGsである「マザーレイクゴールズMLGs)」の達成を目指し、私たちIVUSAの学生が立案した『びわ湖の研究者になろうツアー』の実施に向けて準備を進めています。

滋賀県外に住む私たちが企画の研究テーマを考えるにあたり、IVUSA学生が滋賀県について知り、実体験をしようということで、滋賀県内の自然体験ワークショップに参加させていただき、感じたこと、学んだことを大学生目線で連載記事にしてお届けします。

今回は大学生の成長日記、第3弾です。

今回参加したワークショップは『びわ湖の生きたプランクトン観察会(秋)』です。びわ湖に生息するプランクトンをオンラインで観察し、プランクトンの種類や生態を学ぶワークショップです。

ビワコツボカムリについて知る

びわ湖の固有種ではないかといわれるアメーバの一種ビワコツボカムリについての紹介がありました。固有種とは、ビワコナマズやビワマスなど、世界中を探しても琵琶湖にしかいない生物のことです。

ビワコツボカムリは、口を見るとラッパのような形をしており、カタツムリのように原生動物が殻に入って住んでいます。ビワコツボカムリは1918年に出版された図鑑に初めて登場しましたが、1981年の調査を最後に生きた個体が確認されず、絶滅危惧種であるとも言われています。現在はビワコツボカムリを標本化して永久プレパラートを作ったり、ホルマリンづけにしながら国立科学博物館、滋賀県立琵琶湖博物館に収蔵されています。

びわ湖の固有種として認められるには、びわ湖で再び発見される必要があります。ビワコツボカムリは夏に見つけやすい来年の夏の観察会にも期待したいと思います。

びわ湖のプランクトンを観察

その後、朝一の瀬田川で採取したというプランクトンの観察を行いました。一つ一つ名前を読み上げてくださり、メモを取りながらプランクトンについて学びました。アオラコセイラ、ミノヒゲムシ、ケンミジンコなど合計18種類ものプランクトンを観察することができました。私はプランクトンについて学ぶことは小中学校の理科の授業で習って以来の経験で、必死に名前をメモするだけで精一杯でした。それでも活発に動き回るプランクトンの観察は見ていてとても面白かったです。そして同じ水にこれほど多くのプランクトンがいることを知り、豊かな琵琶湖をミクロな視点でも実感することができました。

IVUSA学生の成長日記

クンショウモの紹介の時、参加されていたお子さんがが「どうしてこのクンショウモの一部が欠けている?」と質問をしていました。オンラインの空間でどんどん質問していく子どもの積極性や、その質問に対して即座に「このクンショウモはケガをしているんだよ」と回答する主催の一瀬さんの知識量にも驚きました。

このやりとりを見たとき、自分がワークショップを提供する立場になることを考えると、自分は子どもの質問に即座にわかりやすく返答できるか不安になりました。前提条件として子どもよりも知識量がないと教えることはできません。ただ情報を提供して返答するのではなく、理解してもらえるように伝えなければなりません。「ワークショップに向けてどれほど知識を深める必要があるのか」「わかりやすい説明をするためにはどうすればいいのか」というような、準備で必要なことを考え直すきっかけになりました。

また、今回の観察会を通して、伝えることの難しさを学びました。まず自分に生き物に対する知識がほとんどないため、観察会で使われていた多くの言葉は専門的で理解できませんでした。このプランクトン観察会についていくことが必死だったという経験から自分が企画側に回ったときに言葉をしっかり選び、かみ砕いて説明しなければならないと痛感しました。

私たちが現在企画している「びわ湖の研究者になろうツアー」という企画は理解するのが難しい世の中のニュースや問題をできるだけ分かりやすく噛み砕き、自分事に感じてもらいたい、という想いから、実験を通してMLGsで取り上げられている問題や取り組むべきテーマを分かりやすく再現しながら大学生と一緒になって学ぶプログラムです。

このような企画を実現するためには、難しい言葉を噛み砕き”誰にでも理解できる言葉”に置き換えることが絶対条件だと身をもって感じました。今回の専門的な内容が難しすぎて理解できないという感覚を体験したことを教訓にし、自分たちの企画を立案した初心に立ち返りこれからの準備を進めていきたいです。

これからも、滋賀県外在住の大学生が琵琶湖周辺の自然に触れて純粋に感じたことを発信していきます!どんどん琵琶湖について知っていく大学生の気持ちや思ったこと、変化などを是非お楽しみください!

 

第1弾>>

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第1弾(マザーレイクニュース)NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、佐藤華蓮(関西大学)と小島侑也(同志社大学)です。 私たちは今、琵...

第2弾>>

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第2弾(マザーレイクニュース)NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、佐藤華蓮(関西大学)です。 私たちは琵琶湖版のSDGsである「マザ...