開催レポート

第5回 5感で楽しむヨシフェス/2025年ワークショップ開催レポート

10月11日(土) 近江八幡市安土B&G海洋センターにて、特定非営利活動法人まるよし主催「第5回 5感で楽しむヨシフェス」が開催されました。
ヨシフェスではよし笛コンサートの鑑賞、ヨシうどんの屋台、ヒンメリ作りなど、ヨシを5感で楽しめました。

また滋賀県立大学のあかりんちゅによるキャンドル作りや竹林GAKUによるバームクーヘン作りも体験できました!

イベントの様子についてご紹介します。

ヨシは琵琶湖の水質を守ってくれる重要な存在

ヨシフェス主催の特定非営利活動法人まるよし理事長 宮尾陽介さん

今回で5回目のヨシフェス。
主催の特定非営利活動法人まるよし理事長 宮尾陽介さんがヨシの活用・重要性について話してくださいました。

琵琶湖の湖岸に生息するヨシは、水の中の汚れであるリンや窒素などを吸い取って水をきれいにすることに加え、空気中の二酸化炭素を吸収して温暖化の抑制にも貢献してくれています。
昔は茅葺屋根などに使用されていて、必需品でした。しかし、生活様式が変わり、ヨシを日常で使用することが減ってきました。
ヨシは刈り取らなければ、腐ってしまいせっかくキレイにした空気や水を汚してしまうことになります。
だからこそ、人の手を加え、ヨシを毎年刈り取ることが重要。ヨシの活用の幅を広げていくことがヨシを守り琵琶湖を守ることにつながるのです。
宮尾さんはそんな想いでヨシを使った様々な物を制作されたり活動をされています。

またヨシの花言葉は「音楽」。
音楽を通して今日は楽しんで欲しい!と宮尾さんは話してくれました。

ヨシフェス会場で出迎えてくれたヨシを使ったヨシストランドボード

会場の受付では大阪・関西万博で展示されたヨシストランドボードがお出迎え。
また大阪・関西万博シグネチャーパビリオンEARTH MARTの茅葺屋根には、西の湖のヨシが使用されていました。

大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「EARTH MART」

ヨシうどんの販売や様々なワークショップを開催

■ヨシうどん

ヨシうどんを販売されていた「楽しみ葦」。
よし笛を吹いたり、革細工を楽しんだりしているサークルだそうです。

ヨシうどんは、新緑の季節のヨシの葉を粉末にして、うどんに練りこんだ商品。
ヨシとうどんの相性は抜群!


主催の特定非営利活動法人まるよしの理事長、宮尾さんのお子さんにヨシうどんを食べた感想をいただきました!
「ヨシの味をしっかり感じてモチモチでとても美味しいです。」
息子さんは毎年ヨシフェスを訪れ、ヨシうどんを楽しみにしているそうです。

■ヒンメリ作り

ヒンメリとは北欧伝統の麦を使った装飾品で、「光のモビール」とも呼ばれています。
ヨシフェスでは麦ではなくヨシを使用。
ヨシは空洞で軽く、ヒンメリに最適!
みなさん思い思いにヒンメリ作りを楽しまれていました。

■世界で一つのキャンドル作り

滋賀県立大学の近江楽座のプロジェクトチーム「あかりんちゅ」はキャンドル作りのワークショップを開催。
「あかりんちゅ」は「エコでスローな夜を」をモットーに、お寺などから出た廃ろうそくからリサイクルキャンドルをつくり、ワークショップやキャンドルナイト等の活動を行っている団体。
お寺で捨てられるろうそくをリサイクルし、クレヨンで色をつけて溶かして形を整えてカットしたものを様々な色のバリエーションでパーツを用意。
参加者は、好きな色を選んで好きな組み合わせで世界で一つのキャンドルを作ることができました。

■竹を使ったバームクーヘン作り

滋賀県立大学の近江楽座のプロジェクトチーム「竹林GAKU」は竹を使ったバームクーヘン作りを開催。
「竹林GAKU」は犬上川の放置竹林の整備、竹の加工などを行ってる団体。
今回のバームクーヘン作りでは、竹を芯にして生地を塗った面をじっくりと焼き、きつね色になったら次の生地を重ねる作業を繰り返しながらバームクーヘンを完成させていきます。
ヨシはよく燃えることから、火起こしに使用。
子どもたちはバームクーヘンが焦げないよう、くるくると回していました。

■よし笛コンサート

日本よし笛協会 会長の近藤さんがよし笛を使って老若男女楽しめる音楽を演奏して下さりました。
ドラえもんの曲では子どもたちが音楽に合わせて唄っていたのがとても印象的でした。

「よし笛はヨシそのものを使っているので、一本一本音の質が異なります。曲の雰囲気によってよし笛を使い分けられるような演奏が出来るように日々頑張っています!」と宮尾さん。

近江八幡市安土B&G海洋センターの横の敷地ではボーイスカウトが活動されていて、ちょうど、よし笛コンサートを聴きに来てくれました!

会場前の西の湖はヨシの群生地


会場の近江八幡市安土B&G海洋センター前は西の湖で、たくさんのヨシが群生しています。
西の湖は琵琶湖最大の内湖であり、ヨシ群落は近畿地方で最大級の109haに及びます。ヨシ原を主体とする大規模な湿地帯には、数多くの貴重な動植物が確認されており多様な生態系が育まれています。


西の湖でカヌーを楽しんだ子どもたちが、イベントにも参加してくれました!


今後の展望は「ヨシの博物館を造ること」と話してくれた宮尾さん。

今回のイベントを通し、たくさんの方がヨシの魅力に触れたイベントになったと思います。
また毎年2月ごろに開催しているヨシ刈り体験を開催されているそうです。是非ご参加してみてくださいね!

「特定非営利活動法人まるよし」が開催した過去のヨシ刈りの様子は下記をご覧ください。
ヨシ刈りレポートはこちらから

過去のヨシ刈りの様子