MLGsニュース

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第2弾(マザーレイクニュース)

NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、佐藤華蓮(関西大学)です。

私たちは琵琶湖版のSDGsである「マザーレイクゴールズMLGs)」の達成を目指し、私たちIVUSAの学生が立案した『びわ湖の研究者になろうツアー』の実施に向けて準備を進めています。

滋賀県外に住む私たちが企画の研究テーマを考えるにあたり、IVUSA学生が滋賀県について知り、実体験をしようということで、滋賀県内の自然体験ワークショップに参加させていただき、感じたこと、学んだことを大学生目線で連載記事にしてお届けします。

今回は大学生の成長日記、第2弾です。

今回は、10月30日に開催された『ビワマス観察会』に参加させていただきました。愛知川の中流域にて、ビワマスの生態や産卵環境について専門家の解説を楽しみながら観察するワークショップです。

奇跡的な産卵場所に出会う

今回のワークショップの参加者の中で、小学生は2人、他の参加者はほとんど専門家の方で、少しドキドキしながらの参加でした。

プログラムの最初にはビワマスの産卵床を発見し、特徴の解説を聞きました。産卵床とは、ビワマスが琵琶湖から愛知川に上り、尾びれで水をかきながら卵を産む環境を整えた場所のことをいいます。琵琶湖から苦労して上ってきた後に、ビワマスが身体を傷つけながらも、産卵床を作っているという話を聞き、子孫を残すために親は、人間も魚も苦労しているんだと感じました。

少し川を下流域から上に上った時でした。専門家の方々が「ビワマスが今産卵をしていますよ!」と声を上げられました。専門家の方が、このイベントの前に何度も下見をした時は、一度も生きた個体を見なかったそうですが、このワークショップでは産卵行動をしている場面が見られ、これは奇跡的なことだといいます。

また、専門家の方のお話の中で、ビワマスは卵を産んだらそこで死んでいくということを聞き、命の尊さを感じました。私はその時、親の顔を見ずに育つなんてなんて悲しいんだろうと感じました。そして、ビワマスがとても希少であることから、ビワマスがちゃんと産卵をできる環境を守っていく必要があることにも気づきました。

そして、小学生には小学生の感じることがあるだろうなとも思い、他人の思いや気づき、感情を共有できるワークショップにするのも学びになりそうだなと思いました。

小学生の探求心

今回のワークショップ内で、何匹かビワマスを観察することができたのですが、他にもカジカという生き物がいました。小学生も色々な生き物を探して持ってきたり、またその生き物の名称まで知っていたりしたことに驚きました。

また、小学生は専門家が使うような道具にも興味を示し、それを試すことも楽しんでいました。大人がいる場でも自由に自然を楽しんでいる姿は、私が住む環境には無かったなと思い、羨ましさと同時に、私のように大阪に住んでいる小学生たちが何か自然を身近に感じられる環境作りができたら良いなとも思いました。

IVUSA学生の成長日記

ワークショップに参加されていた、愛知川漁業協同組合の村山さんにお話を聞きました。今は、ビワマスが産卵床を作る場所をさらに多くできるように、川の整備をされているそうです。

このようなワークショップに参加されたり、川の整備をしたりすることの活力はどこから来ているのか聞くと、「子どもたちに川の大切さを知ってもらい、川の畏敬の念を伝えるため」とおっしゃっていました。

ビワマスという希少な存在を観察し、その経験が心に残ることで、いつか、ビワマスや川の環境を守っていきたい、そう思ってもらえたら良いなと感じました。また、大学生が漁協の方々の思いを小学生たちに伝える橋渡しができたら良いなと思いました。

次回連載は10月31日開催の『びわ湖の生きたプランクトン観察会(秋)』 への参加レポートです!
これからも、滋賀県外在住の大学生が琵琶湖周辺の自然に触れて純粋に感じたことを発信していきます!どんどん琵琶湖について知っていく大学生の気持ちや思ったこと、変化などを是非お楽しみください!

 

第1弾>>

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第1弾(マザーレイクニュース)NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、佐藤華蓮(関西大学)と小島侑也(同志社大学)です。 私たちは今、琵...

第3弾>>

大学生の成長日記~『びわ湖の研究者になろうツアー』への道~第3弾(マザーレイクニュース)NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属している、学生ライターの小島侑也(同志社大学2年)です。 私たちは琵琶湖版の...